先日お伝えしたアメリカのベビーフードをはじめ、生鮮食品や調味料、お菓子にいたるまで、アメリカでのオーガニック食品の人気はここ数年さらに高まっています。今回は、オーガニック食品とその見分け方、サンフランシスコ・シリコンバレーで買えるお店などについてお知らせします。
オーガニック食品とは
オーガニック食品の見分け方
USDAオーガニックのラベルを読み解く
オーガニック食品が買える店
オーガニック食品の誤解
その他のオーガニック製品
オーガニック食品とは
オーガニック食品はアメリカ農務省(USDA)が管理しており、以下のような厳しい条件で生産されています。
- 合成化学肥料と殺虫剤を使わない
- オーガニック農法で禁止されている化学物質が、土壌から3年以上検出されない
- 下水汚泥を肥料として使わない
- 遺伝子組み換え品を使わない
- 殺菌や品質維持のための放射線放射をしない
- 家畜に抗生剤や肥育ホルモン剤を使用しない
オーガニック食品の見分け方
- USDA Orgnicラベルを確認する 白地に緑、または白黒もありますが、内容に違いはありません。
- CCOF Organicのラベルを確認する ファーマーズマーケットでは、CCOFと書かれたラベルを飾っている農家がよく見られます。California Certified Organic Farmersの略で、全米でも草分け的存在のオーガニック認定団体です。
- PLUコードを確認する スーパーマーケットで販売されている野菜や果物には、小さなシールが貼られており、PLUコードと呼ばれるサイズや種類を識別する数字が掲載されています。オーガニックの作物には、9から始まる4桁の数字がついています。桁が多かったり4や5から始まっているコードはオーガニックではありません。
USDAオーガニックのラベルを読み解く
USDAのオーガニック食品には、よく見ると表示に違いがあります。
- “100 % Organic” 野菜、果物、小麦粉など原材料がオーガニック農法のみで作られているものを指します。
- “Organic” 原材料の95%がオーガニック食品です。
- ”Made with Organic ~” 原材料の70%がオーガニック食品です。
オーガニック食品が買える店
- Whole Foods 健康志向の高級スーパー。地場産やオーガニックの食品を取り揃えています。
- Costco Costcoのオーガニック食品の売り上げはWholeFoodsを抜いたと言われています。ウェブ担当がおすすめなのはオーガニックの卵です。他のスーパーでは12個入りで5〜6ドルほどしますが、こちらでは24個が約7ドルです。また、Better than Bouillon という瓶入りのブイヨンも、通常より二倍サイズの瓶がほぼ同じ値段(約6ドル)で買えてお得です。(2017年10月現在)
- ファーマーズマーケット USDAやCCOF認定の新鮮なオーガニックの野菜や果物が揃っています。ファーマーズマーケットの詳細は、過去記事「ファーマーズマーケットに行こう」 をご覧ください。
その他、Safeway, Lucky、Nijiyaなど他の現地スーパーマーケットでも買えます。現地のお店情報は「スーパー情報」に掲載しています。
オーガニック食品の誤解
- 栄養価が高い オーガニックの野菜や果物は、従来のものとビタミン、ミネラルなどの栄養価に違いはないという研究結果があります。
- 洗って食べなくても安心 オーガニック食品には合成化学物質は禁止されていますが、有機農法向けの殺虫剤などは使われています。しっかり洗って食べたほうが良いです。
- オーガニック食品は高い 通常の食品に比べて値段が高いものが多いですが、バナナや人参などはそれほど違いがありません。Whole Foodsのものが他と比べて安い場合もあります。
また、Non- GMO(遺伝子組換えでない)、Natural、Antibiotics Free(抗生剤不使用)、Hormon Free(ホルモン剤不使用)、Localy grown(地場産)の表示はオーガニックとは違いますし、認定基準がありません。
その他のオーガニック製品
化粧品やボディケア用品などにもオーガニックのラベルがついている商品はたくさん販売されています。USDAとFDAのウェブサイトによれば、これらの製品はFDA(アメリカ食品医薬品局)が管轄していますが、FDAにはオーガニック製品についての法律はないそうです。でもUSDAが指定するオーガニック農法でできた原材料を使っていれば、同じようにオーガニックのラベルをつけることができるそうです。なんだか複雑ですね。。。
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アメリカのオーガニック食品の認定は、世界一厳しいと言われているそうです。健康的なイメージのオーガニック食品はできるだけ取り入れたいところですが、予算が限られたりしてなかなか難しいこともあるので、皮ごと食べる果物はできる範囲でオーガニックにする、などゆるいルールを決めて買うとよいかもしれません。様々な食品が揃っているので、お買い物の際にはぜひ探してみてください。