日本でインフルエンザが大流行していますが、アメリカもほぼ全域で流行しています。特に中西部から南部にかけて患者数が多いそうです。サンフランシスコ・シリコンバレーでは1月に今年初めてのインフルエンザによる死亡者が出ました。
今年の感染状況は?
米国疾病予防センター(CDC)のレポート”FluView”によると、カリフォルニア州の推定患者数(38度以上の熱や喉の痛みなどを訴えて特定医療機関を訪れる人の数)は、過去10年で最多となった去年と比べて半数ほどです。A型(H1N1)が主に流行しているのは日本と同じです。(2月2日時点)
州の感染規模は中程度ですが、今後増加する可能性もあるため注意が必要だそうです。シーズンのピークである2月に入った現在でも、CDCはワクチンの接種を呼びかけています。
現地では健康な大人ですと、インフルエンザを自宅で休んで治す人も多いのですが、小さなお子さんや持病があるなどリスクが高い人は、受診したほうが良いとされています。
すぐ医師に診てもらうには
心配な症状があれば早く治療を受けたいところですが、アメリカの医療は主治医制度で完全予約制なので、急に病気になったからといって近くの病院に駆け込んでも、新規の患者は受け付けてもらえないことがあります。スムーズに受診する方法は3つあります。
1. 主治医を決めておく
病気になる前に、健康診断や予防接種などで受診し主治医を決めておくとベストです。こうすることで次回すぐに診てもらうことができます。医師(ファミリードクター)の情報は、健康保険会社のウェブサイトや口コミで集めます。
2. 医師がグループで運営するクリニックを選ぶ
複数の医師がグループで運営するクリニックでは、その日に主治医と予約が取れなくても、グループ内の他の医師に診てもらうことができます。このシステムは小児科でよく採用されています。
3. アージェント・ケアを利用する
まだ主治医を決めていない、主治医と予約が取れない、または診療時間外に診てもらいたいなどの場合は、アージェント・ケア(Urgent Care)を利用します。初診でもその日に受付可能で、夜間も対応する医療機関です。小児科もあります。ただし検査機器が限られ、専門医もいないので、命の危険がある時はER(総合病院の救急医療室)にかかります。
完全予約制のメリット
いつでも気になることがあれば病院に行ける日本のシステムと違うので、私も最初は不安を感じたのですが、慣れてみると、病院の待ち時間を最小限にして身体を休めることができますし、診察時間がしっかり確保されることで、症状の説明や治療について医師と十分に話しあうことができます。過去の病歴や体質などから、自分の健康状態を総合的に診断してもらえるのも安心できます。
診てもらうべきか迷ったら
医療費が高いアメリカでは、軽い症状であれば大人は市販薬で対処することがほとんどですが、悪化したり不安な症状が出ると、受診するタイミングの判断に迷うことがあります。
主治医が決まっている場合は、問い合わせて看護師に相談することができます。症状について相談できるホットラインを設けている健康保険会社もあります。
風邪やインフルエンザの対処法や予防法、咳やくしゃみに関するエチケットなどに関する記事はこちらです。
慣れない海外での病気は不安を感じる方も多いと思いますが、ここサンフランシスコ・シリコンバレーでは日本語で対応してくれる医療機関もあるので安心です。
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