サンクスギビングデー(Thanksgiving Day)は、11月の第四木曜日に制定されている祝日で、アメリカではクリスマスについで大切にされています。メイフラワー号に乗って1620年に入植したイギリス人「ピルグリム・ファーザーズ」たちが、彼らを助けた先住民であるネイティブインディアンたちに、初めての収穫の豊かな恵みと、それをもたらしてくれた彼らへの感謝を表し、ともに農作物の収穫を祝ったことを起源としています。
日本の大晦日のように、当日はほとんどのお店がいつもより早く閉店するか一日休業となり、街は静まります。それぞれの家では、離れて住む家族もこの日は集まって食卓を囲む賑やかな日となります。全米七面鳥協会の調査によると、2015年のサンクスギビングに消費された七面鳥は4600万羽で、88%のアメリカ人がターキーディナーを食べたということです。学校ではサンクスギビングディナーの翌日の金曜日もお休みで、日曜まで4連休となります。
定番料理
- ローストターキー アメリカの家庭で食されるローストターキーは平均で約7キログラムあるかなり大きなもので、家族や友人と分け合って食べます。ターキーの他ににスパイラルハムという切り分けられたハムもメインディッシュとして人気です。
- スタッフィング もともとはローストターキーの空洞部分に野菜や米を入れ、味を染み込ませて肉と一緒に食べましたが、最近ではスタッフィングを詰めると十分に中まで加熱されず食中毒を起こすことが多いため、別に調理することが勧められています。
- グレイビーソース 肉汁を煮詰めて洋酒などを入れたソースで、肉にかけます。
- クランベリーソース クランベリーと砂糖、洋酒などを煮込んでジャムにしたもので、同じく肉につけて食べます。
- マッシュドポテト ローストターキーになくてはならないサイドディッシュです。
- コーンブレッド 粗挽きとうもろこし粉を混ぜて焼いたパンです。
- パンプキンパイ かぼちゃのピューレにスパイスやエバミルクを加え、パイ生地と焼いたデザートです。
感謝祭の恒例行事
National Thanksgiving Turkey Presentation
サンクスギビングデーには、全米で食卓に上がる多くの七面鳥のために、代表の七面鳥に大統領が「恩赦」を与えるという習慣があり、大統領による時世を反映させたユーモラスなスピーチが行われます。儀式に参加した「National Turkey」は、大統領に名前をつけられ、もちろんその後ホワイトハウスの食卓に上がることなく郊外の農家で余生を送るようです。昨年のターキーの名前は「エイブ」。今年はオバマ大統領による最後の儀式になりますが、七面鳥の名前はまだ公表されていないそうです。
Macy’s サンクスギビングデーパレード
ニューヨークで恒例のサンクスギビング・パレードは今年90回目を迎えます。子どもたちの大好きなキティちゃんやきかんしゃトーマスなどキャラクターの巨大バルーン、華やかなマーチングバンドなどによるパレード、人気歌手のライブなどが楽しめます。その様子は、ベイエリアでは11月24日のサンクスギビングの朝9時から、NBCで放映されます。
学校では
小学校やプリスクールでは、この時期はサンクスギビングの由来と歴史を学びます。インディアンとピルグリムのモチーフでクラフトをしたり、手作りの衣装を身に着けたり、また時期が近づくとクラスで親が持ちよったターキーやハム、コーンブレッド、自分たちで作ったスープ、デザートを食べるなど、楽しみながら季節の行事を学びます。
ストーンスープ(Stone Soup)の物語
冬のこの時期に学校やプリスクールでよく読まれる昔話です。
飢えた旅人が、食べ物を求めてある村にやってきます。村人は食べ物を分けようとしませんが、旅人は石を取り出し、煮るとスープになる不思議な石があるので鍋と水だけくださいと頼みます。興味を持った村人が、持っている食べ物を次々と入れ、石を取り出した後には美味しいスープになったので、みんなで分け合うというお話です。本やビデオがたくさん出ていますので、家でもお子さんと楽しんでみてはいかがでしょうか。このスープのお話を読んで、サンクスギビングのスープを作るクラスもあるようです。
それでは、楽しい連休をお過ごしください。Happy Thanksgiving!